静岡県西部・遠州地方にみそまんが広まったのは、鎌倉時代に禅宗が発展したのがきっかけとされています。
禅宗では茶礼(されい)を重んじたため、茶の文化も発展し、お茶うけの一つとして、中国から伝わった小豆を用いた饅頭が普及し始めました。
安土桃山時代に千利休が茶席で用いた菓子の記録に「黒糖を使った黄金色の小さな蒸し饅頭」との記述があり、みそまんの原形はのちの利久饅頭だとも言われています。
「みそまん」という名前の由来は、その皮の色から。
その昔、遠州地方はサトウキビの栽培が盛んだったため饅頭に黒糖が使われていました。
当初は「茶まんじゅう」と呼ばれていましたが、茶席の客人が「味噌のような色だ」と言ったことから、いつのまにか「みそまん」と呼ばれるようになりました。